業務用エアコンの電気代と節約する方法
業務用エアコンを稼働させる場合、ランニングコストとして電気代が発生します。
事業者様としては、業務用エアコンの稼働にかかる電気代はなるべく抑えたいものですよね?
そこで本記事では、業務用エアコンを稼働させた際にかかる電気代の目安を詳しく解説し、電気代の節約ができるエアコン選びのポイントを紹介していきます。
業務用エアコンの電気代がどれくらいかかるのか気になる方は、ぜひご一読ください。
- 目次
- 1 業務用エアコンの消費電力の表示単位
- 2 業務用エアコンの電気代を計算する方法
- 3 1時間・1ヶ月ごとの業務用エアコンの電気代の目安
- 4 業務用エアコンを24時間つけっぱなしにしておくのはお得?
- 5 電気代の節約につながる業務用エアコンの選び方
- 6 業務用エアコンの電気代を比較!
- 7 業務用エアコンの電気代について
業務用エアコンの消費電力の表示単位
業務用エアコンの電気代と深いかかわりがあるものとして、消費電力があります。
消費電力は電気代を算出するうえで必要な要素であり、表示単位が家庭用のものと異なります。
表示単位の違いとしては、家庭用のものは1畳あたりに何kW(ワット)かかるかという表示に対して、業務用のものは何馬力で何kWという形で表示されます。
業務用エアコンの場合であれば、1馬力あたり2.8kWとなります。
業務用エアコンにはさまざまな種類があり、使用する環境や広さによって必要となる馬力が変わってきます。
そのため、一概に何畳用という単位であらわすことができないため、馬力に対応したkWで電気代が算出されます。
業務用エアコンの電気代を計算する方法
業務用エアコンの電気代を算出する方法としては、主に以下の計算式を使います。
業務用エアコンの電気代を算出する計算式
消費電力(kW)×電力量料金(円/kWh)×使用時間(h)=電気代(円)
上記で使われている消費電力は、冷房と暖房で数値が異なっているため算出する際には注意が必要です。
また、電力量料金は夏場と冬場でも違っており、夏場は約17.37円、冬場は約15.8円となります。
たとえば、冷房定格(消費電力)2.84kWの業務用エアコンを、夏場に冷房モードで1時間稼働した場合、2.84×17.37×1=約49円が電気代となります。
当然、電力会社によって設定されている電力料金は異なるため、事前に確認しておくと電気代の計算がしやすくなるでしょう。
1時間・1ヶ月ごとの業務用エアコンの電気代の目安
業務用エアコンの電気代は、機種や契約する電力会社によっても変動するため完璧に計算できるというわけではありません。
しかし、計算に必要な要素さえ押さえておけば大まかな電気代の算出は可能です。
ここでは、一例として以下の条件で業務用エアコンを1時間稼働させた場合と、24時間つけっぱなしの状態で1ヶ月稼働させた場合の電気代の目安を紹介します。
例1 馬力(消費電力):2馬力(5.0kW)
例2 電力量料金:17円
業務用エアコンを1時間稼働させた場合の電気代の目安
上記の条件で業務用エアコンを稼働させた場合の計算式は、以下のようになります。
5.0(kW)×17(円)×1(h)=85円(電気代)
2馬力の業務用エアコンの場合であれば、22~48㎡の広さに風をいきわたらせることができます。
つまり、社員10名前後の小規模な事務所に業務用エアコンを設置した場合、1時間あたりの電気代はおおよそ85円となります。
馬力のみを変えた条件で計算した場合の電気代の目安としては、以下のようになります。
時間当たりの電気代の目安(消費電力17円で計算)
馬力(kw) | 電気代 |
---|---|
1.5馬力(4.0kW) | 約68円 |
1.8馬力(4.5kW) | 約76.5円 |
3馬力(8.0kW) | 約136円 |
4馬力(11.2kW) | 約190円 |
5馬力(14.0kW) | 約238円 |
業務用エアコンを1ヶ月稼働させた場合の電気代の目安
2馬力(5.0kW)の業務用エアコンで電力料金を17円と仮定した場合、24時間つけっぱなしで1ヶ月間稼働させた場合の電気代の計算式は、以下のようになります。
5.0(kW)×17(円)×24(h)×31(日)=63,240円(電気代)
上記のように、2馬力で風をいきわたらせられる22~48㎡の広さの事務所であれば、1ヶ月間の電気代は約64,240円です。
馬力のみを変えた条件で計算した場合の電気代の目安としては、以下のようになります。
1ヶ月当たりの電気代の目安(消費電力17円で計算)
馬力(kw) | 電気代 |
---|---|
1.5馬力(4.0kW) | 約50,500円 |
1.8馬力(4.5kW) | 約57,000円 |
3馬力(8.0kW) | 約101,000円 |
4馬力(11.2kW) | 約142,000円 |
5馬力(14.0kW) | 約177,000円 |
ただし、電力量料金は季節や電力会社により変動するため、必ずしも一致するわけではありません。
あくまで、目安としての電気代となりますので、注意しましょう。
業務用エアコンを24時間つけっぱなしにしておくのはお得?
よくエアコンは、こまめに消すよりつけっぱなしにしたほうがいいと耳にします。
確かに、エアコンはスイッチを入れてから室内を設定温度にするまでに多くの電力を使います。
そのため、電気代だけの面でみればつけっぱなしのほうが効率がよいという見方もあります。
しかし、つけっぱなしにすると当然総合的な消費電力は多くなり電気代も高くなります。
室内の広さや建物の断熱効果などの構造にもよりますが、基本的に数時間でもエアコンを使わないのであればこまめに切るようにしたほうがいいでしょう。
逆に、24時間営業の店舗や夜間警備が発生する場合などであれば、エアコンをつけっぱなしにしたほうが効率よくなるでしょう。
エアコンを24時間稼働させた場合の電気代
エアコンを24時間稼働させ続ける場合、1日あたりの電気代の計算式としては以下のようになります。
消費電力(kW)×電力量料金(円/kWh)×24(h)
ここでは、一例として2馬力(5.0kW)の業務用エアコンで電力料金を17円の条件で、24時間つけっぱなしにした際の電気代を計算します。
計算式としては、5.0(kW)×17(円/kWh)×24(h)=2,040円(電気代)となります。
室温が高い部屋を冷やす際のエネルギー
業務用エアコンの冷房モードで設定温度を変えた際、1℃の変動で約13%の電力が消費されるといわれています。
そのため、室温が高い部屋を冷やす際にかかるエネルギーは相当のものであり、
しばらくエアコンのスイッチを入れていない状態だと多くの電力を消費します。
また、冬場の場合であれば1℃の変動で約10%の電力が消費されます。
電気代の節約につながる業務用エアコンの選び方
ここまでで、業務用エアコンの電気代について説明してきました。
場合によっては大きなランニングコストとなるため、なるべく電気代を抑えて使いたいものですよね。
ここからは、電気代の節約につながる適切な業務用エアコンの選び方のポイントを紹介していきます。
ポイント①部屋の広さにあった馬力を選ぶ
節約につながる業務用エアコンの選び方としては、部屋の広さにあった馬力のものを選ぶことがポイントです。
業務用エアコンの馬力は、使用する部屋の広さごとに目安が決まっています。
馬力の目安は、部屋の広さに対してエアコンが効率的に稼働できることを前提として決められているため、
一番コストパフォーマンスを発揮できる広さとなります。
業務用エアコンの部屋の広さに対する馬力の目安としては、以下のようになります。
オフィス | 店舗・美容院 | 飲食店 | 大型商業施設 | |
---|---|---|---|---|
1.5馬力 | 約24~35㎡ | 約14~17㎡ | 約11~17㎡ | 約17~26㎡ |
3馬力 | 約47~70㎡ | 約28~35m² | 約22~35m² | 約35~52m² |
4馬力 | 約66~97㎡ | 約39~49m² | 約30~49m² | 約49~72m² |
5馬力(14.0kW) | 約82~122m² | 約48~61m² | 約38~61m² | 約61~90m² |
上記のように、最適な馬力は部屋の広さだけでは決めることができません。
使用する状況やエアコンのタイプなどによっても最適な馬力が変わってくるため、
専門業者に見積もりを出してもらうことが確実です。
ポイント②使用状況にあわせてエアコンを選ぶ
業務用エアコンの電気代節約のためには、使用状況にあった最適な馬力・エアコンタイプを選ぶ必要があります。
馬力が合わない状態であれば、設定温度に達するまでに大きな電力を消費することや逆に無駄な電力を消費することにもつながります。
特に、目安となる馬力よりも低いものを選んだ場合、
十分に室温を調整できないことやエアコンへの負荷が大きくなり余計に電気代がかかってしまいます。
たとえば、厨房で料理をする飲食店に設置する際、30㎡前後の広さで3馬力のエアコンが最適とされています。
しかし、値段を安くするあまり1.5馬力のエアコンを設置してしまうと、火を扱うため部屋全体の熱量があがりエアコンの出力が追い付かないケースもあります。
効率的にエアコンを運用するのであれば、使用する環境にあわせて最適な馬力のエアコンを選びましょう。
業務用エアコンの中には、飲食店向けに特化したタイプもあるため馬力と一緒にエアコンタイプも確認しましょう。
ポイント③業種・業態を考慮してエアコンを選ぶ
業務用エアコンで電気代の節約をしたい場合は、馬力だけではなく業種・業態を考慮したエアコンのタイプを選ぶことも重要なポイントとなります。
たとえば、客席のある飲食店や人の多いオフィスなどに設置する場合、室内の温度を均一にしやすい天井カセット形のエアコンがおすすめです。
家庭用でよく使われる壁掛けタイプは、一方向にしか風を送ることができないため場所によって温度にムラが生じます。
場所によっては暑いと感じるところや寒いと感じる場合もあるため、設定温度をこまめに変えてしまうこともあるでしょう。
しかし、設定温度をこまめに変えることは電力を大きく消費してしまうことにつながるため、おすすめできません。
その点天井カセット形のエアコンであれば、こまめに温度を変える必要なく均等に室温を保てます。
また、熱がこもりやすい厨房ではスタッフの立ち位置により風向きを変えられるダクト型の厨房用エアコンが最適です。
このように、業種・業態によって最適なエアコンのタイプが異なるため、どのようなエアコンが多く導入されているのかを調べておくとよいでしょう。
ポイント④希望する機能を搭載しているものを選ぶ
業務用エアコンの選び方で注目する点は、エアコンの機能も重要です。
業務用エアコンにはさまざまな機能が搭載されており、業種によっては効率的に運用するための機能も搭載されています。
たとえば、美容院やサロンなどの場合、パーマ液や薬剤を使う機会が多いためエアコンと併用して換気機器を使うことがあります。
しかし、エアコンと併用することで室内の熱が逃げてしまう場合もあるため、電気代の節約という面では非効率です。
換気機能付きの業務用エアコンを設置すれば、エアコンで室温調整をしつつ換気も可能なため、効率的な運用が実現できます。
また、人感センサー付きのものや感染症対策に役立つ機能を搭載しているものもあるため、希望の機能を搭載したエアコンを選ぶことで電気代の節約ができるでしょう。
業務用エアコンの電気代を比較!
電気代が下がるのはわかったけど実際どのくらい下がるの?
知らず知らずに払っている電気代。特に長年使用し続けたエアコンであれば、それぐらい掛かるものかなと割り切っているお客様も大勢いらっしゃいます。
ここでは最新の業務用エアコンに入れ替えた場合との電気代の差額をご紹介します。
ここまで下がる!業務用エアコンの電気代!!
※指でスワイプするとスクロールします。
馬力 | 最新省エネエアコン | 10年以上前の定速機 | 年間の電気代差額 |
---|---|---|---|
2馬力 | ¥25,100 | ¥67,900 | ¥42,800 |
3馬力 | ¥45,700 | ¥119,500 | ¥73,800 |
4馬力 | ¥55,700 | ¥156,700 | ¥101,000 |
6馬力 | ¥95,800 | ¥216,300 | ¥120,500 |
4馬力ツイン | ¥55,800 | ¥158,500 | ¥102,700 |
6馬力ツイン | ¥92,500 | ¥217,000 | ¥124,500 |
※算出条件
算出機種:天井埋め込みカセット型 / 所在地:関西 / 建物条件:テナント店舗(飲食店)
運転月:冷房5月~10月、暖房11月~4月 / 運転日数:31日 / 運転時間:8時~21時
業務用エアコンの電気代について
いかがでしたでしょうか?
業務用エアコンの電気代は、馬力と電力量料金・稼働時間でおおよその電気代を算出することができます。
ただし、機種やエアコンのタイプなどによって厳密な馬力は異なっており、契約する電力会社により電力量料金も変わります。
あくまで目安として、今回紹介した計算方法を使うとよいでしょう。
また、電気代を節約するためには効率的に運用できるエアコンを選ぶことが重要です。
使用状況や部屋の広さ、業種・業態などにあわせて、最適な業務用エアコンを選びましょう。
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