業務用エアコンは、長期間使用されることが多く、特に10年以上経過した機器においては経年劣化が進み、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。
特に室外機は外部の環境にさらされるため、耐久性が求められる部分です。
本記事では、業務用エアコンの室外機に関する具体的なトラブルの事例、原因、対策、および最新機種と10年前の機種の比較を行い、さらに天候による影響についても詳しく解説します。

業務用エアコン室外機の経年劣化によるトラブル事例とその原因
室外機の冷却性能低下
業務用エアコンの室外機は、屋外の高温や湿気、風雨などの過酷な環境にさらされるため、時間とともに冷却性能が低下することがあります。特に、長期間使用していると、フィンやコイルに埃や汚れが溜まり、空気の流れが妨げられ、熱交換効率が悪化します。これにより、室外機が適切に冷却できず、エアコンの全体的な冷暖房能力が低下します。
室外機の圧縮機(コンプレッサー)の故障
エアコンの室外機には、冷媒を圧縮して循環させるためのコンプレッサーが搭載されています。これが経年劣化により故障すると、エアコンは冷却機能を果たせなくなります。コンプレッサーの故障の原因としては、長期間の使用による摩耗や冷媒の不足が考えられます。特に冷媒が不足すると、コンプレッサーが過剰に負荷を受け、故障の原因となります。
冷媒漏れ
冷媒漏れも業務用エアコンにおける一般的なトラブルの一つです。経年劣化により、冷媒回路の接続部分が緩んだり、パイプに亀裂が入ったりすることがあります。冷媒が漏れると、冷却効率が大きく低下し、エアコンが効率的に動作しなくなります。
ファンモーターの故障
室外機のファンモーターは、熱交換のために重要な役割を果たしています。
経年劣化により、モーターが故障することがあります。特に、ファンの回転部分が摩耗して動きが鈍くなると、冷却性能が低下し、エアコンが正常に作動しない原因となります。
室外機の経年劣化に対する対策
定期的なメンテナンスと清掃
業務用エアコンの室外機は、定期的なメンテナンスが非常に重要です。特に、冷却フィンやコイルの掃除は冷却効率に大きく影響します。埃や汚れがたまると、熱交換が妨げられ、エアコンの効率が落ちるため、フィンやコイルの掃除を定期的に行うことが推奨されます。さらに、冷媒のチェックや充填も重要です。冷媒量が適切でないと、コンプレッサーが過負荷状態になりやすく、故障のリスクが高まります。
コンプレッサーの交換
コンプレッサーが故障する前に、定期的な点検を行い、異常を早期に発見することが大切です。特に、冷媒漏れの兆候がある場合や異常音が聞こえる場合は、早急に対応することで、コンプレッサーの劣化を防ぐことができます。場合によっては、コンプレッサーの交換が必要になることもあります。
冷媒漏れの防止と修理
冷媒漏れは、長期間の使用によりパイプや接続部に亀裂が入ることが原因です。定期的に冷媒回路の点検を行い、漏れがないかを確認することが重要です。
万が一冷媒漏れが発生した場合は、迅速に修理を行い、冷媒を再充填する必要があります。
室外機の設置環境の改善
室外機が過酷な環境にさらされると、劣化が早まります。特に直射日光や雨風にさらされると、機器の寿命が短くなります。室外機を設置する際には、適切なカバーを使用する、または屋根を設けて直射日光や雨を避けるなどの工夫が必要です。また、設置場所も風通しの良い場所を選ぶことが大切です。
10年前と最新機種の室外機の能力の変化
冷却能力の向上
最新の業務用エアコンは、10年前のモデルに比べて冷却能力が向上しています。これは、冷却効率を高めるための技術的な進化によるものです。例えば、熱交換器や冷媒の改良、さらにはインバータ技術の導入によって、消費電力を抑えながらも冷却性能を向上させることが可能となっています。
エネルギー効率の改善
近年では、省エネルギー技術が進化し、最新の業務用エアコンは、従来のものに比べて大幅にエネルギー効率が改善されています。これにより、同じ冷却能力を提供しながら、消費電力を削減することができます。これらの最新技術には、インバータ技術、AI制御、さらには新しい冷媒の使用などが含まれます。
環境への配慮
最新のエアコンは、環境に配慮した冷媒(例えば、R32冷媒)の使用が進んでおり、温室効果ガスの排出を抑えることができます。これにより、エネルギー消費の効率向上とともに、環境負荷の低減にも寄与しています。
騒音レベルの低減
新しいモデルは、室外機の騒音レベルを低減する技術が施されています。これは、ファンやコンプレッサーの設計の改善、振動抑制技術、音響素材の導入などによって実現されています。結果として、騒音が気になる環境でも快適に使用できるようになっています。
室外機に対する天候の影響とその対策
高温・直射日光によるダメージ
夏季の高温や直射日光によって、室外機の冷却効率が低下することがあります。特に、冷却フィンやコンデンサー部分が直射日光にさらされると、冷却効果が減少し、エアコンが十分に冷えなくなる可能性があります。このため、室外機を直射日光から守るカバーを設置することが有効です。
雨や湿気によるダメージ
雨や湿気が多い環境では、室外機が錆びたり、内部の電子機器に水分が浸入したりする可能性があります。特に、室外機が屋外に設置されている場合、雨風や湿気から機器を守るための対策が必要です。屋根を設けたり、防水カバーを使用することが推奨されます。
強風や雪による影響
強風や雪によるダメージも室外機に影響を与えることがあります。特に、強風によって室外機のフィンが曲がったり、雪が積もることで冷却性能が低下することがあります。この場合も、設置場所を選定することや、定期的に機器のチェックを行うことが重要です。
まとめ
業務用エアコンの室外機は、経年劣化や外部環境の影響を受けやすいため、定期的なメンテナンスや適切な設置が求められます。最新のエアコンは冷却能力やエネルギー効率、環境配慮などの面で改善が見られ、より高性能になっています。また、天候による影響を軽減するためには、設置環境の工夫や保護対策が重要です。
ACNでは、最新機種の取り扱いだけでなく、導入後のメンテナンス・フォローが入ったプランになりますので、室内機の清掃だけでなく、室外機の異常にも素早く対応の方させて頂いております。また、業務用エアコンに必要なフロン点検に関しても対応させて頂いておりますので、10年以上の業務用エアコンを使用されている方、新設で導入を検討されている方は是非お気軽にお問い合わせください!
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