業務用エアコンの特徴

業務用エアコンと家庭用エアコンの違いはご存知ですか?名前は聞いたことあるけど詳しい違いまでは…という方も多いと思います。そこで今回は、業務用エアコンと家庭用エアコンの違いや業務用エアコンの特徴をご紹介します。

業務用と家庭用の違い

最も大きな違いは冷暖房能力

業務用エアコンと家庭用エアコンの最も大きな違いは冷暖房能力です。業務用エアコンは広い場所や人の出入りが激しい場所での使用が想定されているため、家庭用エアコンよりも能力が高くなります。

3馬力までの家庭用エアコンとは違い、業務用エアコンは1.5~10馬力まで対応可能。より大きな電力で空調を整えられるので、故障の原因となるようなエアコンへの過剰な負荷を抑えることができます。

業務用エアコンは、天井が高い飲食店やホテルのエントランスなど、広い空間でもしっかりと冷暖房が効く設計です。人の出入りが多い店舗は、能力がより高い冷暖房能力が求められ、オフィスのように熱が出るOA機器が多くある場所も高い能力が必要です。

室内機と室外機の関係

業務用エアコンには複数の室内機を同時に使うオフィスビルなどに向けた「ビル用マルチエアコン」というタイプのエアコンがあります。家庭用のルームエアコンは一つの室外機に対して一つの室内機が対応しています。それに対し、ビル用マルチエアコンでは室外機が一つでも複数の室内機を設置することができ、メンテナンスの利便性や見た目に優れています。家庭用エアコンは、部屋ごとにエアコンを設置しようと思ったらその分だけ室外機を設置しなければならないので、業務用エアコンの大きな特徴の一つだと言えます。

電源の種類は単相と三相の2パターン

業務用エアコンと家庭用エアコンは電源も違いがあります。一般的に家庭で使う電化製品は、電圧の低い単相の電源を使用します。対して大きな産業用の機械には、三相の電源から電気を効率よく送ります。

電圧の種類

業務用エアコンは「◯馬力」や「P◯形」と表示され、家庭用エアコンは「◯kW」と表示され電圧の種類も異なります。

家庭用エアコンを探すために「ルームエアコン」で検索すると、能力は「◯kW」という表記が一般的です。「◯kW」の数値を見て、消費電力を考えながら家庭用エアコンを選ぶという人が多いでしょう。

業務用エアコンの場合は、「◯馬力」や「P◯形」などと表記されます。例えば、P40形という業務用エアコンは、馬力にすると1.5馬力です。業務用エアコンは、馬力を考えて購入を検討しましょう。

業務用エアコンと家庭用エアコンでは能力の表記に違いがあるため、能力の比較が簡単ではありません。科学的な観点で単位を換算すると「1馬力=0.75kW」です。ですが、エアコンの能力は「1馬力は約2.8kW相当」とされているため、混乱することもあるでしょう。

業務用エアコンと家庭用エアコンの能力を比較する場合は、業務用エアコンの「馬力(P◯形)」で表記された能力を「kW」に変換する必要があります。「1馬力は約2.8kW相当」として計算してください。計算結果を比較して、業務用エアコンと家庭用エアコンの能力を比較しましょう。

業務用エアコンのメリット

家庭用でも業務用でも値段が同じなら家庭用でもいいのではないかと考える人も中にはいらっしゃるかもしれませんが、業務用エアコンはオフィスや店舗、工場や倉庫など多種多様な空間に対応出来るポイントがあります。パワーや持続力もあるので効きがいいですし、電気代も総合的に見るとお得になります。また保証もしっかりしているところが多いので、安心です。

耐久性が高く壊れにくい

業務用エアコンは、もともと企業による長時間の運転を想定したもののため、耐久性が優れています。家庭用エアコンの平均耐用年数が6年程度であるのに対して、業務用エアコンの平均耐用年数は13~15年です。業務用エアコンは、家庭用エアコンよりもはるかに長持ちと言えます。業務用は外装や内部構造もしっかりできているため、熱のこもりやすい現場や水などがかかりやすいような場所にでも、耐えられるようにできています。なので、家庭用ではすぐ調子が悪くなってしまうようなハードなところでも壊れにくく、長く使えることができます。

長時間でもタフ

家庭用エアコンでもリビングや寝室でかけっぱなしの時はよくあるから関係ない。そう思われる人もいるかもしれませんが、広い部屋に使う場合は、それだけパワーを使う為、家庭用エアコンではすぐ故障の原因になってしまったりします。広い部屋で長時間使うような場合は特に業務用エアコンを使いましょう。故障の心配も減りますし、最適です。また、業務用だと多少の外気が入ったところで温度が一定に保つことができます。サービス業など出入りが激しいところは業務用を使った方がパフォーマンスも高く維持できます。

埋め込みや吊り方式などバリエーション豊富

家庭用だと備えつきで、エアコンの本体が天井近くにあるのが一般的ですが、業務用の場合は、天井の中に埋め込めんだり、天井から吊しあげたりもできます。空間に邪魔にならなく、お店にあった内装が築けます。

高い省エネ性能で光熱費を大幅削減

業務用エアコンはランニングコストが安いと言えます。一般の家庭用エアコンよりも省エネ性能が高く、出力量に対する必要電力が小さくて済むので、光熱費を削減することができます。店舗やオフィスでは日中はもちろん、場合によっては24時間エアコンを稼動させていなければなりません。省エネ性能が低いエアコンを使っていると、光熱費が大変なことになってしまいます。

例えば、「ダンス教室」「クリーニング店」「美容院」などのエアコンを選ぶ際に、広さだけを基準にして、家庭用エアコンを設置してみたけど全く冷えなかった・・・という事例があります。原因は、熱量が多い環境(熱を発するものがあったり、人数が多いような環境)では、室内の熱負荷にエアコンが負けていることです。家庭用エアコンは、「リビングにおける日常生活の熱量」を計算して設計されているため、熱負荷の多い環境ではなかなか効かない場合があります。

逆のケースでは、「商業施設の仮眠室」や「家庭の広い部屋」に『業務用エアコン』を設置した場合、音がうるさく眠れない・・・といったことが起こります。業務用エアコンは風量が強い分、音も家庭用エアコンのように静かではありません。家庭用は寝室でも使用できるように静かに設計されています。となると例え商業施設だったとしてもこのような用途の場合は家庭用エアコンを選択する方がよいということになります。(壁掛けの場合)

エアコンを選定する際に一番大切なことは「設置したい場所の目的に対し、機能の違いを正しく理解して、設置する機種を選ぶ」ということです。環境に適しているのは、業務用なのか家庭用なのかわからない方はぜひ一度ACNまでご相談下さい!

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